「人生の経験値」とはなんじゃろうか。
ゲームなんかをやっていると経験値という概念が出てくるじゃろ?だいたいExp.とかEx.とかで表記されていることが多いの。ゲームのプレイヤーは経験値を貯めることによって自身のレベルを上げる。レベルを上げるとプレイヤーは新たな技やスキルを習得したり、基礎の強さがアップしていくという感じじゃ。ここまではそんなこともちろん知っているというきみも多いじゃろう。
もくじ
人生の経験値はどのように決まるのか
では、人生の経験値はどのように決まるのか。ずばり、
人生の経験値=「深さ」×「広さ」
じゃ。ゲームの経験値は数値じゃからの、一直線的なものを想像していたかもしれんが、実はゲームの経験値も面積のように考えることができるのじゃ。そしてきみがゲームをしているときには、無意識にそれを上げていることにも触れておこう。もちろん、現実の経験値も同じように考えることができる。
人生の経験値というとすごく複雑に考えるのかもしれんが、考え方はいたってシンプルじゃぞ。というより、シンプルに考えるべきなのじゃ。
経験値の「深さ」とは
まずは経験値の「深さ」について軽く説明しようかの。
深さとは要するにゲームでExp.やEx.で表記される「いわゆる経験値」のことじゃ。なにか特別に人より優れた技術やスキルを持っていたり、なにかの分野で突出した能力を持っていたりする人はこの経験値の深さが非常に深いわけじゃな。経験値の深さを深めると、広さを広げる場合に比べ目に見えたレベルアップが実感しやすいという特徴がある。
経験値の「広さ」とは
経験値の「広さ」は、ゲームでいう経験値の数値そのものを指しているのではない。経験値のように上げようとすると上げることができる数値は、なにもプレイヤーキャラクター自身の経験値だけではないはずじゃ。
例えば魔法やスキルにもレベルがあるゲームがあるじゃろ?レベルを上げると新しい魔法を覚えるが、その魔法自体にも成長要素があるパターンじゃ。他にも武器や防具にレベルのようなものがあるゲームもあるじゃろ?お金をかけて鉄工所でレベル上げするとか、そういうやつじゃ。
そして重要なのは、それらを用いるのはすべてプレイヤーであるということじゃ。
つまり、ある分野で上げる数値は、その数値が突出した数値でなくても、総合力となって他の数値に影響を与え、貢献するということじゃ。少し難しいかの?たとえ話をするとしよう。
主人公の勇者のレベルが30だとする。そしてこの勇者の基礎能力(装備をすべて外した場合)だけで闘える敵のレベルがだいたい25〜35だとする。勇者の経験値の「深さ」だけによる勇者自身のレベル(=30)ではこれが限界じゃ。しかし、彼がレベル10の攻撃力に匹敵する武器を装備していたらどうなるじゃろうか?防御力は上がらないからゲームオーバーのリスクは若干高いが、敵のレベルが40であっても対等に闘えるのではないじゃろうか。
きみの人生(=勇者の人生)は総合格闘技じゃ。レベルの「広さ」を広くしていくことで、一分野でトップに値する力を持っていなくても十分に闘えるのじゃぞ。
経験値の「深さ」を深くするには
じゃあどうすれば経験値の深さを深めることができるのかという話じゃの。当たり前じゃが、まずはどう動くべきかを知らねばの。
「深さ」=「時間」×「効率」
じゃ。「結局時間か」と思ったきみもおるじゃろう。少なくとも「深さ」はその通りじゃ。「広さ」は全くこの限りではない。人生は総合格闘技だとさっき話したが、時間をかけれるような忍耐力もないし性格も向いていないというのなら「広さ」をどう広げるかを考えるのがおすすめじゃ。無理に深さを深める必要は絶対ではないからの。
「時間」の最大化について
さて、話を戻そう。まずは「時間」の要素についてじゃ。
時間は有限かつ、平等じゃ。寿命を除き、みな1日24時間与えられておる。つまり、「時間」はその24時間のうちどれくらいをどのように使うか、それに尽きるのじゃ。上げたいレベルがあるなら、そのレベルを上げるための経験値稼ぎに使う時間を増やす、それだけじゃ。睡眠時間も削れるだけ削れるじゃろう。もちろんその時間は人によって違うし、健康を損なうような削り方は全くもってよくないからの。健康を損ねてレベルが高くても毒状態では意味ないじゃろ。他にも食事の時間(食事を削れと言っているわけではない)や動画を見る時間も削れるじゃろ。
無理だと思ったら無理前提で試しに削ってみてほしいの。実は無理じゃないこともあるからの。
「効率」の最適化について
次は「効率」をどう高めるかじゃ。これは重要じゃ。
例えばきみは仕事をしていたり学校に通っていたりするじゃろう。まさしくある分野においての経験値を稼ぎに行っているわけじゃな。つまり職場や学校はダンジョンのようなものじゃ。ここで1つ聞きたいことがある。
今日向かうダンジョンは正しいか?
ということじゃ。迷いなくイエスと言えるのならちょっと下までスクロールしてOKじゃぞ。
世の中には様々なレベルの職場や学校があるじゃろう。その職場や学校(=ダンジョン)の難易度はきみのレベルに適切かの?
ある勇者のレベルは30じゃ。この勇者はレベル40の敵が出てくるダンジョン「冥界の入り口」だと数回戦闘しただけですぐレベルが上がる。敵のレベルが高いゆえに倒して手に入る経験値も多いからじゃ。しかしこの勇者はレベル10の敵が出てくるダンジョン「暗い森」では数百回戦闘してやっとレベルが1上がる。敵のレベルが低すぎるからじゃ。
「暗い森」でいくら戦闘してもしょうがないじゃろ?きみが向かうダンジョンは「暗い森」になってないかの?
経験値の「広さ」を広げるには
では、経験値の「広さ」について話すかの。ちょっと長いけど付き合ってくれの。
「広さ」=「絶対数」×「反応数」
「絶対数」とは、この世の中にある各要素の絶対的な数のことじゃ。これは無限であり、無限に増殖し続けているものじゃ。「反応数」とは、その各要素に対してきみが反応を起こした数じゃ。これは0(=反応なし)か1(=反応あり)かで考える。ちょっと抽象的で分かりにくいじゃろうから1つずつ具体的に話そう。
「絶対数」を増やすには
「絶対数」は無限とついさっき言ったが、存在が無限という意味であってきみが認識している(=絶対だと思っている)数とイコールではないぞ。「絶対数」をきみが増やすことは無理ではないが難しいのでここでは割愛じゃ。きみがすべきことは認識できる「絶対数」を増やすことじゃ。そのためには単純なことだが毎日いろんなものに興味を持つのじゃ。古今東西、ありとあらゆる武器や魔法を知ることじゃ。残念ながらすべてを網羅した攻略本は無いからの、自ら出会っていくしかないのじゃがな。
「反応数」を増やすには
「反応数」とは各要素に対して反応を起こした数と言ったの。では反応とは具体的にどういうことであろうか?現実に例えよう。きみがテレビである壮大な遺跡を見て、これをすごく魅力に感じて訪れたいと思ったとする。ここで行かなければ、「反応数」はそのままじゃ。一方で、後日その遺跡に行ったとすれば、「反応数」はプラス1じゃ。きみは反応した。そして「反応数」がプラス1されることで経験になる。つまり、人生の経験値を構成する経験値の「広さ」がプラスされるわけじゃ。
「知っている」は人生の経験値を上げる要素にはならんのじゃ。反応して初めて1という数値が入る。
百聞は一見にしかず
と昔から言うじゃろ。ことわざは秀逸じゃ。
経験値を最短で効率よく上げるには
ここまでを一旦まとめるとしよう。
人生の経験値=深さ(時間×効率)×広さ(絶対数×反応数)
ということじゃな。人生の経験値を上げるにはこの2つ(4つ)の要素を意識するだけでいいのじゃ。シンプルに考えようの。最短で効率よく経験値を上げるには、次のことも考えるべきじゃ。
見えない数値を見えるようにする
さっきから聞いていて「現実には経験値が数値で見えないじゃん」と思ったきみもいるじゃろう。分かるぞ。それが難しいのだが、分からないなら分かるようにすればいいのじゃ。
「◯◯ができるようになったらレベルアップ」と置いてみるじゃろ。そしたらそれができるようになるまでには、道具を買ったり、時間が必要だったり、もっと小さい簡単なことがいくつもできるようになる必要があるわけじゃ。それらは要素じゃからの、1つ1つに経験値を自分でふってやればいいのじゃ。そしてその経験値を全部稼いだら無事レベルアップ。数値化できるじゃろ。
ボトルネックを発見する
ボトルネックというのは、色々な要素の中で1つを改善すれば全体として大きく改善される部分のことじゃ。ある勇者のステータスが以下のようであれば、ボトルネックは素早さと言っていいかの。
体力:500 攻撃力:100 防御力:80 素早さ:20
この勇者がもっと速ければ高い攻撃力を存分に発揮できるじゃろう。さっきの数式で言えば職場のレベルが低く「効率」が悪いなら、転職すべきだろうし、「時間」が確保できないなら独立や起業も考えるべきじゃろうな。各要素今の自分で問題ないか、一度考えてみるとよいかもの。
決めるのは自分自身
ゲームはプレイヤーにしか自由な決定権がないじゃろ。きみの人生はきみしか決めれないし、きみが決めるべきなのじゃ。きみがどうやって人生の経験値を効率よく上げていくか、どこからどのように上げていくかはきみ自身がきめるのじゃぞ。決して他人に決めさせてはならんのじゃ。わしは帰って新しいゲームをポチらなければならんので、ではまたの。